2010年01月05日

THE ROOSTERS Live At 福岡サンパレス

2009.12.29


THE ROOSTERSの再結成ライブを観る為に第2の故郷、福岡へと帰って来ました。

会場は、懐かしい福岡サンパレス。ここで最後に観たライブは、6年前の椎名林檎でした。この会場は、高校時代、演劇部でも使いましたし、高校を出てからLondonに移り住むまでしていたライブ会場の設営のバイトでもまた、何度となく仕事に来ました。何かと思い出のある会場です。



・・・さて、THE ROOSTERSライブの前に8組のバンドが出演したイベントがここで行われたのですが、僕の友人達のバンド、THE DAYSが出演したので早くから会場入りして観に行きました。

彼等は持ち時間で出来るだけ曲をやろうと、MCもせずにただ演奏しきり、凄いライブでした。

こんなこと言うとあれですが、はっきり言って他の出演バンドとは比べ物になりませんでした。高校の文化祭に1組、プロのバンドが紛れ込んだ感じ。

THE ROOSTERSの曲もライブでよくカヴァーするTHE DAYS、今日は「恋をしようよ」とかやらないの、とか冗談半分でライブ前にメンバーと話していたのですが、本当にやってしまいましたよ。THE ROOSTERS本人達はまだ会場入りしていなかったそうですが、本人達に聴かせたかったです。

来年2月にはBAND HANADAのオープニングアクトとしてライブをするTHE DAYS。次のツアーはローディーか運転手でついて行こうかな、なんてね。

お疲れ様でした。次は東京で。



THE DAYS Live At Fukuoka Sun Palace



そして、いよいよTHE ROOSTERSです。僕のチケットは、2階席。当初は観に来るつもりは無かったのですが、今日この29日が休みになり、これは観に行けという事だろうと思い、即座にチケットを買ったのでした。

今夜は、僕の友人であるTHE DAYSのメンバー達も観客としてここでTHE ROOSTERSを待ち構えています。

立ち込めるスモークの中、開演時間を15分程過ぎた頃、会場は暗転。悲鳴の様な歓声の中、赤い逆光を背に姿を現す4人の男。花田裕之、井上富雄、池畑潤二、大江慎也。

この4人が再び揃ってステージに立つ事は、もう叶わないと信じられていた時代がありました。精神を病み、全盛期のTHE ROOSTERSを脱退。そして、長い年月の療養を余儀なくされた大江氏。

6年前の2003年、そんな大江氏が奇跡的に音楽活動を再開。元THE ROOSTERSの面々が結成したROCK ’N’ ROLL GYPSIESと互いにゲスト参加する形で徐々に4人が再び集まります。そして、2004年、けじめとしてTHE ROOSTERSの解散ライブが改めてこの4人で行われたのでした。

その後も何度か4人で集まり、ライブをしてはいましたが、THE ROOSTERSの名の下に、この4人が福岡で単独公演を行うのは実に28年ぶり。

ギターが挨拶代わりのフィードバック。そこへ、少しずつ感触を確かめる様に4人の音が重なり、始まった「I’m A King Bee」。初めて聴く、大江氏のヴォーカル。今夜の彼は、健康的かつ危ない感じがしてまず安心。今夜は逃げも隠れも出来ない単独公演。日本中から期待を携えて福岡に集結したオーディエンスを前に、この状況を乗り越えた大江氏、それだけでもう感動です。

しかし、ストレートなRock ’N’ Rollの曲をオープニングに持ってくるだろうと勝手な憶測を立てていた僕にとっては、かなり意表を突かれたオープニングではありました。

続けて、大江慎也の新曲「The Silent Midnight」。グルーヴィーな曲が続きます。

そして、次、「Rosie」が。くすぶっていたオーディエンスが一斉に歓声を上げ、ギターのカッティングに合わせて踊り出しました。伝説のバンドが、瞬間にして現役のRock ’N’ Rollバンドに様変わりしました。前に出てきて挑発する様にギターソロを執る大江氏。

今夜、とにかくやられたのは池畑氏のドラム。凶暴でありながら、この上ない安定感。こんなドラマー観た事ありません。

続けて、チューニングが合わずにイントロをやり直し、「Girl Friend」へ。しかし、1年に一度、集まるかどうかの4人なのに、信じられないくらいのこの一体感は何なのでしょうか。

更に「Sad Song」、「I’m Swaying In The Air」、「ニュールンベルグでささやいて」と代表曲が続きます。彼等の音楽性の評価が高まっていったと同時に、彼等の襲いかかる苦しみもまた過酷さを増していったこの時期。覇気のある大江氏のヴォーカルでこうして今、聴く事が出来るのですから、彼等のいなかった長い時間も報われたのかなと思えます。

大江氏のメンバー紹介を挟み、車のクラクションが鳴ると「新型セドリック」へ。4人を乗せた新型セドリックは、1979年から2009年へと行ったり来たり。

花田氏がギターをFender Telecasterへと持ち替え、彼のヴォーカルで「She Does It Right」が始まりました。彼等の定番曲、DR. FEELGOODのカヴァー。聴きたかったので嬉しかったです。花田氏のヴォーカルも、今夜の大江氏に触発されてかいつものけだるい感じとは違いました。

そして、「Case Of Insanity」。叫び狂う大江氏のヴォーカルが鋭く、これでもかと胸にきます。

「We Wanna Get Everything」。2階席から観ているのに、顔面を殴られている様な池畑氏のドラム。立て続けに、オーディエンスも一緒になって「Tequila」。そして、間髪入れず「Go For The Party」が始まりました。待ち構えていたかの様に歓声をあげるオーディエンス。名義は大江慎也の曲ですが、この4人での演奏で作られた曲ですからね。

自分の体の中に、込み上げてくるものを感じました。涙です。

ライブを観て泣いた事は、これまでに何度もありました。しかし、このTHE ROOSTERSに限っては、説明がつきません。僕が生まれる前に結成され、僕が物心つく前に歴史に名を残し、消えていったバンド、THE ROOSTERS。

「Hippy Hippy Shake」。止まらないTHE ROOSTERS。その全てを受け止めるオーディエンス。演奏が終わり、無情にも退場してしまう4人を引きとめようと、すぐさまアンコールを求める拍手が。

再び登場したTHE ROOSTERSは、「In And Out」でアンコールを始めました。凶暴な大江氏のギターに、果敢に絡む花田氏のギター。それを支える池畑氏、井上氏の鉄壁のグルーヴ。

そして、「Little Red Rooster」へ。凡百のバンドには到底真似出来ないこのグルーヴ。本当に日本人ですよね、彼等。演奏が終わり、ようやくMCらしいMCが。言葉にならない言葉で感謝を述べる大江氏。そして、 ”良いお年を” と言った後に「Leather Boots」。フィニッシュを決め、再び退場する4人。僕は巧く目の前の出来事について行けず、取り残された様な感覚を覚えました。ここが何処なのかも、今が何年なのかも、分からなくなってしまった様な、そんな感覚。

まだ帰ろうとしないオーディエンスに応えて、「Walkin’ The Dog」で始まった2回目のアンコール。

「C’mon Everybody」。失われた時間を優しく包み込む様に、4人のビートは互いに隙間無くかみ合い、万感の思いを込めて祝福する30年と3000人。

演奏を終え、また退場してしまう4人。これで帰すものかと声をあげるオーディエンス。

来た、3度目のアンコール、と思いきや、挨拶のみ。また大江氏らしいMCでオーディエンスにお礼を述べ、こんどこそ本当に帰ってしまった4人。

会場の照明が点いてもまだ、終わらない拍手、アンコールを求める声。終演のアナウンスが聞こえてきてもまだ続き、やがてスタッフがアンプの電源を切ってしまうまで止みませんでした。「恋をしようよ」、「Fade Away」、「C.M.C.」、まだ聴きたい曲がありましたからね。

僕はこの歳で、音楽とは何か、Rockとは何か、という事を手取り足取りTHE ROOSTERSに今夜のライブで教えてもらった気がしました。

LondonからPunk Rockが消えても誰もがその精神を継承しているのと同じ様に、博多のRockバンド達がその昔、ビートに託した思いもまた、今のミュージシャン達に受け継がれているのです。

ライブ終了後、渡されたチラシの中に、SONHOUSEが来年デビュー35周年記念の再結成ライブを行うという告知が挟まれていました。

50歳を迎えたTHE ROOSTERSの次は、60歳を迎えたSONHOUSE。命が続く限り、博多の男達はRockの魂を絶やさず転がり続けます。今夜、東京から福岡までTHE ROOSTERSのライブを観に来た4人の若者にも、一生消えないものが受け継がれたに違いありません。



THE ROOSTERS Live At Fukuoka Sun Palace 1



Setlist:

01.   I’m A King Bee
02.   The Silent Midnight
03.   Rosie
04.   Girl Friend
05.   Sad Song
06.   I’m Swayin’ In The Air
07.   ニュールンベルグでささやいて
08.   新型セドリック
09.   She Does It Right
10.   Case Of Insanity
11.   We Wanna Get Everything
12.   Tequila
13.   Go For The Party
14.   Hippy Hippy Shake
 Encore 1
15.   In And Out
16.   Little Red Rooster
17.   Leather Boots
 Encore 2
18.   Walkin’ The Dog
19.   C’mon Everybody



THE ROOSTERS Live At Fukuoka Sun Palace 2
posted by Yoshitaka at 23:37| Comment(3) | TrackBack(1) | Diary - Live Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ありがとう。本当に運転手になってくれ笑
名文すぎますこのレポ
Posted by はまちゃん at 2010年01月06日 23:10
相変わらず素敵なレポートですね。
また何処かの吉野家でロック談義でも!
Posted by いのうえ at 2010年01月07日 14:23
>THE DAYSのギタリスト浜田氏

お疲れ様。そして、どうもありがとう。

ようやく観られたよTHE ROOSTERS。君は贅沢にも3回目だね。THE DAYSも、2月のライブ、都合をつけられたら何としてでも行きたいな。



>THE DAYSのベーシスト井上氏

お疲れ様。そして、どうもありがとう。

また近いうちに、何処かのライブで一緒になりそうだね。今後とも宜しく。THE DAYSを応援していきます。
Posted by Yoshitaka at 2010年01月08日 02:27
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Tracked: 2010-01-06 23:09