2010年08月26日

今敏

遺書を拝読いたしました。

命は有限なんだな、と考え続けた一日でした。

僕の弟の誕生日に、弟が尊敬しているアーティストの訃報が届くなんて。かくいう僕も、誕生日の直後にhideや忌野清志郎の訃報に見舞われた経験があります。兄弟揃って、致命的なインスピレーションの星の元に生まれたんですね。

自分も、いつ死ぬのか分かりませんが、それまで何が出来るだろう。何が残せるだろう。自分の愛する家族、友人に、どれだけ会えるだろう、どれくらいのことをしてあげられるだろう。考え始めればとりとめも無く、怖ろしい事ではありますが。でも本当に、心からそう思わされたのが今日の今氏の訃報でした。

今氏は、世界の前頭葉では無くなった日本がこれから ”はいからはくち” として世界で生き延びていく術を、示してくれた1人ではないかと思います。

安らかに。

Rest in perfect blue, Mr. Kon.
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2010年08月20日

ATOMS FOR PEACE Live At Fuji Rock Festival

Fuji Rock Festival 2010に行ってきました。 ”意外だ” と散々言われましたが、実はこれが人生初のFuji Rock Festivalです。

ATOMS FOR PEACE。その名前が出演アーティストのラインナップに組み込まれた瞬間、とうとう今年は苗場に行くんだなと覚悟しました。自分の住む国にThom Yorkeが来るという事態に於いて、自分がそこに赴かない事なんて絶対に有り得ません。

ATOMS FOR PEACE結成時に話題となったのは何と言っても、RADIOHEADのThomとRED HOT CHILI PEPPERSのFleaという奇抜過ぎる組み合わせ。世界中の人が首を傾げました。

ミュージシャンとしての汎用性は、ThomよりもFleaの方が遥かに持ち合わせています。Fleaは母体であるRED HOT CHILI PEPPERS以外にも、JANE’S ADDICTION再結成時のメンバーであったり、Jeff BeckやPatti Smithと共演したり、METALLICAのライブにゲスト参加したりと、神出鬼没で実に様々なジャンルに加担しているのです。そんなFleaがRADIOHEADを嫌う筈も無く、そんなFleaをThomも見逃す筈も無く、といったところでしょうか。

ATOMS FOR PEACEが登場するメインのGreen Stageでは、早めの入場と立見を勧告するアナウンスが。ヘッドライナーでも無い、音源も出していない新人バンドにとっては異例の事態です。

話が逸れますが、ライブが始まる僅か10分程前、奇跡が起こりました。ふと横に目を遣ると、何年も会っていなかった僕のLondon時代の友人がそこにいたのです。お互い好きな音楽が似ているので、こうして同じライブに来ている事は不思議では無いのですが、まさか日本で、しかもこんな広い会場の中ですぐ隣りにいるなんて。本当に驚きました。

そうこうしているうちに、SEが止みました。いよいよです。青白い照明の中、現れたThom。トリコロールのヘアバンドにグレーのタンクトップという、予想の斜め上を行く格好。笑顔を見せつついそいそとピアノに向かって歩いて行くThom。そうこうしているうちに、残りのメンバーが登場。

センセーショナルな「The Eraser」のイントロが始まります。いや、もう少し待って欲しいです。僕の場合、視界の中にThomがいるということを脳に認識させるのに、とても時間がかかるんです。

聴きなれたピアノの旋律に、縫う様にして絡むFleaのベース。やがてThomのヴォーカルが聴こえてくると歓声が。洗練された音だけが伝いオーディエンスを踊らせます。後半、攻撃的なFleaのベースが電子音のパートを再現。冒頭から、凄い。歓声をあげる暇も無い程。

 ”こんばんは” 、 ”いらっしゃいませ” とマイペースな挨拶をするThom。そして、「Analyse」へ。Thomがギターを持ち、「The Clock」、Fleaのベースが冴える「Black Swan」、Fleaが鍵盤ハーモニカを演奏する「Skip Divided」と、RADIOHEADよろしく曲間のセットチェンジはとても機敏。そして、このバンドにはRADIOHEADの長年のパートナーであるNigel Godrichもいます。彼はステージ上でも目立つ事は無く、まだ裏方に徹し続けているかの様な印象。しかし、ギターを持った彼がThomやFleaと絡む姿は見物です。こんな形で、Nigelの姿が拝める日が来るなんて。

Thomはいつに無く楽しそうです。以前にも言いましたが、彼は日本で観るに限ります。こんな機嫌の良いThomは、Englandではとても観られません。

「Atoms For Peace」、「And It Rained All Night」ではドラムのJoey WaronkerとパーカッションのMauro Refoscoの洗練されたリズムが冴えます。音数は決して多くなく、厳選された音。メジャーシーンでは裏方に回っていたこの2人を連れて来た事も素晴らしい。

「Harrowdown Hill」。昨年、YouTubeにアップされたこの曲の映像で初めてThomの歌声とFleaのベースの融合を確認したのでした。思えばFleaを観るのも随分久しぶりの事。最後にRED HOT CHILI PEPPERSを観たのが2006年のLondon、Earls Courtだったのでもう4年も経っています。

演奏はとにかくシンプル。RADIOHEADのライブは色彩豊かなイメージがあるのに対して、このATOMS FOR PEACEのライブは一貫してモノトーン。ただそのモノトーンは実に緻密な音が織り込まれて形成されたものであり、実に美しい。

気付けば束の間のライブでした。「Cymbal Rush」が始まります。Fleaのベースに導かれるThomのピアノとヴォーカル。この世の全てを飲み込むかの様な、音の壁。もう、このまま永遠にこの瞬間に意識を閉じ込めたい。

前回、Thomに会った時の事を思い出していました。自分と、自分を取り巻く周りの状況。彼と対峙する時は、いつもそんな独りよがりの事しか考えられません。

音の壁が途絶え、歓声の中、ステージを去るバンド。余韻と呼ぶには、あまりに致命的な感覚。

やがて、アンコールに応え1人で現れたThom。そして、ギターだけで歌う「I Might Be Wrong」。そう、何かの間違いでRADIOHEADを聴き始めてから、今年で丁度、10年。

手拍子と声をループさせて始まる「Give Up The Ghost」。 ”Give up the ghost” とは “動けなくなる” という意味の慣用句ですが、この曲はまさにそう。ただ立ち尽くすのみ。

Thomがピアノに座ります。始まりの1音だけ試しに出しただけで歓声が上がった「Videotape」。ピアノだけのシンプルな演奏と、Thomの歌声が夜の森を背に広がり、とても神秘的。

バンドが再び登場し、 ”THE BEATLESの曲を歌うよ” とThomが冗談をかました「Paperbag Writer」。そして、「Judge Jury And Executioner」、「The Hollow Earth」、「Feeling Pulled By Horses」と本編とは雰囲気の違う未発表曲が立て続けに演奏されました。ここでようやく、冷静にバンドを見渡せた気がします。思えば、僕はRADIOHEADに比べて、THOM YORKEというソロのアーティストにはそこまで思い入れが無かったんだと思います。なので、Londonに住んでいた時もTHOM YORKEのソロライブがあっても観に行きませんでしたし。しかし、それをここへきてここまで完成された形で見せ付けられてしまった、という訳ですね。元々、避けられないと決まっていたのです。

全てが終わり、澄ました顔でステージを去る彼等。さようならThom。ありがとう。何年経っても、未だに取り残される僕。

まさに完璧と言うに相応しいパフォーマンス。5人組のバンドという体制を呈していながらも、従来のRockバンドというアウトフィットから完全に離れています。そして、離れた先でPopsを再構築する事を、有り得ない完成度で実現させた、ATOMS FOR PEACE。

言葉を失くす瞬間は、これまで何回もありました。ただ今回は、音楽そのもののクオリティーよりも、ステージ上にいるミュージシャンの才能に対する畏怖から来るものだった様な気がします。

無言で帰路に着く人の群れ。もちろんこの後にも、まだ出演アーティストは控えている訳ですが。確か僕も、ライブが始まる直前まで迷っていた筈でした。

初めての苗場の地、現地でたくさんの友人達と会う事が出来ました。皆さん、どうもありがとうございました。来年も是非、この場所に戻って来たいです。

それにしても凄かった、ATOMS FOR PEACE。別に人知を超えた途方も無いものを期待して来た訳では無かったのですが。本当に、Thomに会いに来ただけというか、RADIOHEADの時よりも遥かに気楽でしたもの。

何度でも言いますが、こんな素晴らしいライブ、もう2度と観られないかも知れません。今まで600本以上、ライブを観てきましたが、ここまでのライブは今まで5本あったかどうかです。

次はRADIOHEADでしょうか。そして、次もまた、2年前一緒にLondon、Manchester、大阪、埼玉、東京でThomを観た皆さんと共にいられます様に。



ATOMS FOR PEACE Live At Naeba Resort 01



ATOMS FOR PEACE Live At Naeba Resort 02



ATOMS FOR PEACE Live At Naeba Resort 03



Setlist:

01.   The Eraser
02.   Analyse
03.   The Clock
04.   Black Swan
05.   Skip Divided
06.   Atoms For Peace
07.   And It Rained All Night
08.   Harrowdown Hill
09.   Cymbal Rush
 Encore 1
10.   I Might Be Wrong
11.   Give Up The Ghost
12.   Videotape
13.   Paperbag Writer
14.   Judge, Jury And Executioner
15.   The Hollow Earth
16.   Feeling Pulled Apart By Horses



ATOMS FOR PEACE Live At Naeba Resort 04
posted by Yoshitaka at 23:42| Comment(3) | TrackBack(0) | Diary - Live Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月05日

Peace Hiroshima

真珠子さんの個展「おねえさんはリボン狂」、盛況のうちに終了いたしました。僕の友人もたくさん観に来てくださりました。皆さんどうもありがとう。

さて、まだまだ続きます。こちらは僕が実行委員として参加させて頂いているイベントです。



Peace Hiroshima 2010



Peace Hiroshima



フリーライブフェスティヴァル in 代々木公園

ヒロシマの日、代々木公園から世界へ平和のメッセージを。



総合司会: ロバート・ハリス

出演アーティスト: 上畑正和、諏訪光風、ハイセイコーズ、rainman、Dr. Seven、六弦詩人義家、etc

企画: independent tokyo




http://www.independenttokyo.com



お待ちしております。











posted by Yoshitaka at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | Diary - Daily Life | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする